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2022/02/09

日本酒と焼酎の違いとは?製造法や味わい、おすすめの飲み方などをご紹介

日本酒と焼酎の違いとは?製造法や味わい、おすすめの飲み方などをご紹介

日本の伝統的なお酒と聞くと、「日本酒」と「焼酎」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。


どちらも日本の伝統的なお酒である日本酒と焼酎。

お酒をなかなか飲まない方にとって一見よく似ているようにも思えますが、実は全く異なる特徴を持っています。


そこで今回は日本酒と焼酎の違いについて、それぞれの特徴を踏まえてご紹介します。


お店で日本酒と焼酎を見分ける方法や、それぞれの特徴を活かしたおすすめの飲み方も解説するので、ぜひ参考にしてください。


日本酒と焼酎の違い①製法




日本酒と焼酎の最大の違いはその製造方法にあります。

一言で表すならば、日本酒は「醸造酒」で焼酎は「蒸留酒」というグループに分けられます。


醸造酒とは


醸造酒に分類されるお酒には、日本酒の他にビールやワインなどがあります。

ちなみに、この3つのお酒は「三大醸造酒」とも呼ばれています。


醸造酒は穀物や果実の糖を、酵母によってアルコール発酵させて造るお酒です。


日本酒の場合は原料である米に糖そのものが含まれていないので、さらに麹を加えることで「米にもともと含まれているデンプンを糖に分解する」という工程を挟む必要があります。


醸造酒のアルコール度数は一般的に5〜15度、高くても20度程度で、蒸留酒と比べると低めとなっています。


醸造酒の起源


醸造酒の起源については諸説ありますが、約6000年前には既にメソポタミア地方でワインが造られていたそうです。


日本で麹を使った酒造りの製法が確立したのは8世紀後半の奈良時代といわれており、当時のお酒は祭事や神事で用いる神聖なもので、飲み物として日常的に楽しむのが一般化したのは鎌倉時代以降のことでした。


古くは神事や祭事の場で飲まれていたお酒であるからこそ、お屠蘇(とそ)や御神酒(おみき)の習慣が続いているように、今でも日本人にとって日本酒は縁起の良い存在であるといえるでしょう。


蒸留酒とは


蒸留酒は、簡単にいうなれば「醸造酒を蒸留させたお酒」のことです。


「蒸留」というと学生時代の理科の実験を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

液体を加熱して気化させ、その気体を冷やし再び液体に戻すことを蒸留といいます。


醸造酒を蒸留することで、水よりも沸点が低く先に気化するアルコール分が多く集まった液体を取り出すことができます。

そのため醸造酒よりもさらにアルコール度数の高いお酒が出来上がります。


日本酒などの醸造酒のアルコール度数が高くても20度程度であるのに対し、蒸留酒の場合は25度〜40度程度が一般的で、最高で96度のものも存在します。


蒸留酒を造る際には専用の醸造酒が利用されており、焼酎の場合は米の醸造酒を直接蒸留する以外にも、一度米を発酵させた「もろみ」に芋や麦などの材料を加えてさらに発酵させることが多いです。

そのため「焼酎は日本酒から造られている」とは一概にいえません。


蒸留酒の起源


蒸留酒の起源についてはまだ解明されていない部分が多くありますが、紀元前4世紀以降エジプトのアレクサンドリアを中心としたヘレニズム文化の中で錬金術の一種として蒸留酒の製造法が発達したともいわれています。


日本に蒸留技術が根付いたのは16世紀前後といわれています。

当時のタイから沖縄地域に伝わった蒸留酒の製法が九州地域を中心に広まってゆき、日本独自の焼酎文化が成立しました。


日本酒と焼酎の違い②原料




焼酎と日本酒は原料という観点からも違いを説明することができます。


「日本酒は米が原料で、焼酎には米焼酎以外にも麦や芋など種類がたくさんある」ということをご存知の方も多いですが、実は使う米の種類などさらに細かい違いも存在します。


日本酒の原料


日本酒は酒米と呼ばれる日本酒専用の米を使って製造されています。


この酒米は食用の米と比べて「心白(しんぱく)」というデンプンが多く含まれた部分が大きいのが特徴で、まさに日本酒のための品種ともいえます。


そんな酒米は現在約100種類が生産されており、それぞれ異なる特徴を持っています。

日本酒選びの際に、この酒米に注目してみても良いかもしれません。


焼酎の原料


焼酎は米以外にも薩摩芋や麦、蕎麦、黒糖など非常に幅広い穀物を原料として製造されています。


米を材料とした米焼酎の場合も、日本酒とは違って一般の食用の米を使用して造られているので、実はその原料となる米の段階で既に違いがあるのです。


日本酒と焼酎の違い③飲み方




日本酒と焼酎それぞれの特徴を踏まえて、美味しさをより味わえる飲み方について詳しくご紹介します。


日本酒の飲み方


日本酒の飲み方を分類する際には温度がポイントになります。


特に定番の飲み方としては「冷酒」「冷や」「ぬる燗」「熱燗」などが人気です。

ここではそれぞれの味わいの特徴と、少々レアな飲み方をご紹介します。


日本酒の飲み方①冷酒


日本酒は冷やすほどシャープで引き締まった味わいが楽しめます。


そのため香り立った薫酒やなめらかで軽い風味が魅力の爽酒がより美味しく味わえます。


ちなみに冷酒は5℃を「雪冷え」、10℃「花冷え」、15℃を「涼冷え」とさらに細かく分けることができるので、ぜひ飲み比べてみてください。


日本酒の飲み方②冷や


「冷や」と聞くと冷やしたお酒が想像されがちですが、日本酒における冷やとは常温を指します。


常温とは20℃〜25℃前後で、口に含むとやや冷たく感じる程度が目安です。


特に日本酒の風味や米が持つ旨味をじっくり味わうことができるので、ぜひ純米酒や長期にわたって熟成された銘柄などで楽しんでみてください。


日本酒の飲み方③ぬる燗


ぬる燗は40℃前後のものを指し、まろやかな旨味と香りが味わえる飲み方です。


さらに細かく分類すると30℃を「日向燗」、35℃を「人肌燗」、40℃を「ぬる燗」と呼び分けることができ、どれも純米酒や吟醸酒と相性が良いです。


吟醸酒は温度によって甘みと酸味の感じ方が変わりやすいので、お気に入りの温度を探してみるのもおすすめです。


日本酒の飲み方④熱燗


一般的に熱燗とよばれているのは50℃前後に熱した飲み方で、45℃を「上燗」、50℃を「熱燗」、55℃〜60℃を「飛びきり燗」と呼びます。


米の旨味と甘みが強く感じられるのが特徴で、銘柄ごとの個性ある風味が顕著にあらわれる飲み方ともいえます。


レアな飲み方①ロック


氷を入れたグラスでキンキンに冷やした日本酒をいただくロックが近頃人気を高めています。


爽やかでキレのあるすっきりとした味わいが魅力で、次第に氷が溶け出すことで、味わいに変化が生まれる点も人気の秘訣です。


特に香り豊かな原酒をロックで飲むことで、日本酒らしい旨味を存分に味わえます。


レアな飲み方②日本酒カクテル


まだ日本酒に慣れていない方にもおすすめの飲み方が「日本酒カクテル」です。

その名の通り、日本酒にジュースやリキュールを加えていただく飲み方で組み合わせ次第で非常に多様な味わいが楽しめます。


特に人気なのが日本酒にライムなどの柑橘の果実やそのジュースを加えた「サムライロック」です。

爽やかな柑橘の風味と日本酒の甘味・香りがマッチしており、日本酒初心者の方にもおすすめです。


焼酎の飲み方


焼酎の香りや原料によって表情を変える味わいを活かした、おすすめの飲み方をご紹介します。


焼酎の飲み方①ロック


特にアルコール度数の高い焼酎におすすめの飲み方は「ロック」です。


冷やすことで甘味が引き締まり、とろりとしたロックならではの味わいが楽しめます。

時間が経つと氷が溶け出し水割りに近い味わいに変化するのもポイントです。


焼酎の飲み方②ストレート


焼酎本来の旨味と香りをじっくり楽しめると人気の飲み方がストレートです。

特に20度前後などアルコール度数が低めの焼酎が飲みやすいです。


焼酎に何も加えずそのままいただくことで、豊かな香りをじっくり感じることができます。


焼酎の飲み方④お湯割り


特に冬の寒い時期に多くの人に親しまれている焼酎の「お湯割り」は、まろやかな口当たりと甘味が楽しめます。


特に人肌よりも少し熱い40℃〜45℃にすることで、ふんわりと香りが広がるのを感じることができます。


焼酎の飲み方④水割り


焼酎本来の風味を活かしつつもアルコールの割合を下げてマイルドな口当たりを楽しめる「水割り」も人気の飲み方です。


日本の焼酎の多くは軟水で造られているため、割る際にも軟水のミネラルウォーターを選ぶと相性が良いとされています。

硬水でつくるとまた一味違った香りになるので、一度試してみるのも良いかもしれません。


また、前もって焼酎を水で割ってしばらく寝かしておく「前割り」にすることで、焼酎と水が馴染みまろやかな口当たりを楽しむことができます。

好みにもよりますが、3日から1週間程度寝かせておくのがおすすめです。


焼酎の飲み方⑤サワー・チューハイ


爽やかな炭酸やジュースなどで割ってつくる「サワー」や「チューハイ」は、焼酎の定番の飲み方のひとつです。


フレーバーや果実などを加えることで幅広い組み合わせを楽しめるので、焼酎自体の味にまだ慣れていない方でも挑戦しやすい飲み方でもあります。


一般的にサワーやチューハイの場合は、アルコール度数36度未満でクセが少なくフレーバーの味を邪魔しない甲類焼酎が広く使用されています。


焼酎の飲み方⑥燗つけ


水で割った焼酎を温めていただく「燗つけ」は日本で古くから親しまれてきた飲み方です。


口当たりがマイルドな水割りをさらにまろやかに楽しむことができ、焼酎の甘みや味わいを感じることができると人気です。


水の分量や温める温度で違った味わいが楽しめるので、自分好みの飲み方を探ってみるのもおすすめです。


日本酒と焼酎の違い④カロリー




お酒を飲む際にカロリーが気になるという方も多いかもしれません。

実は日本酒と焼酎では、カロリーや太りやすさという点でも大きな違いがあります。


日本酒と焼酎のカロリー


日本酒は一合(約180ml)あたり約184〜191kcalで、それに対して同じ量の焼酎は約371kcalです。


これは醸造酒と蒸留酒の製造方法によって生まれる違いです。

実はアルコール自体にもカロリーは存在し、水が0kcalであるのに対し、アルコールは1gあたり7kcalです。


そのため、アルコールの割合が高い蒸留酒の方がカロリーが高い場合が多いのです。


日本酒と焼酎の太りやすさ


「お酒を飲むと太る」という声はよく耳にしますが、その要因はお酒自体の成分だけでなく一緒に食べるおつまみなどの影響も大きいです。


お酒にまつわるカロリーや太りやすさとの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

太りにくい日本酒の飲み方のポイントもご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

▶︎日本酒一合のカロリーってどれくらい?太りにくい日本酒の飲み方を解説


日本酒と焼酎の違い⑤生産量




日本酒と焼酎には、生産量という点でも違いがあります。


平成30年の全国の生産量で比べると、日本酒は406,064kl、焼酎は447,630klと4万klほど焼酎の方が多く製造されていることがわかります。


日本酒の生産量Top3


平成30年の日本酒生産量を地域別でみてみると、1位は兵庫県で110,391kl、2位は京都府で69,168kl、3位が新潟県で69,168klです。


これらの地域に共通している特徴は「米と水に恵まれた土地」ということです。


日本酒は水と米を基本として造られるお酒であるため、味の根幹をなす美味しい水と米に恵まれた地域では日本酒造りが非常に盛んだといえます。


焼酎の生産量


平成30年度の焼酎生産量を都道府県別に比べると、1位は宮崎県で154,540kl、2位は鹿児島県で125,794kl、3位は大分県で77,444klと、日本酒とは正反対に九州で非常に多くが製造されていることがわかります。


焼酎の製造技術がタイから沖縄地方に伝わったため、九州は日本の中でも焼酎の歴史が長い地域です。

また、日本酒に使われる酵母は冷涼な気候に適しているのに対し焼酎に使われる黒麹は暖かい気候に適しています。


また、九州は薩摩芋などの焼酎の原料の生産も盛んであるため現在まで続く豊かな焼酎文化が発展しました。


日本酒と焼酎の違い⑥見分け方




スーパーや飲食店などで日本酒と焼酎を見分ける際には、いくつかのキーワードを知っておくことが鍵になります。


ここでは種類の多い日本酒と焼酎の見分け方をご紹介します。


日本酒の見分け方


日本酒には製造方法などから数多くの種類に分かれており、市販の商品や飲食店のメニューなどには「日本酒」ではなく細かく分けた呼び名が記載されている場合も多いです。


日本酒の代表的な種類は以下の通りです。これらの名称が用いられている場合、そのお酒は日本酒であると判断して良いでしょう。


純米大吟醸(じゅんまいだいぎんじょう)

純米吟醸(じゅんまいぎんじょう)

特別純米(とくべつじゅんまい)

純米(じゅんまい)

大吟醸(だいぎんじょう)

吟醸(ぎんじょう)

特別本醸造(とくべつほんじょうぞう)

本醸造(ほんじょうぞう)


焼酎の見分け方


焼酎は原材料の種類ごとに分類されているほか、その製造方法からもいくつかの呼び分けがされています。

基本的に「焼酎」という言葉が含まれているので、比較的見分けやすいかもしれません。


製造方法による呼び分けは以下の通りです。


焼酎乙類(=本格焼酎、単式蒸留焼酎)

焼酎甲類(=連続式蒸留焼酎)

混和焼酎


また、さらに原料別に芋焼酎や麦焼酎、蕎麦焼酎、米焼酎、黒糖焼酎などの呼び名が一般的に用いられています。


日本酒と焼酎の違い⑦二日酔いのしやすさ




体質にもよりますが、一般的に焼酎よりも日本酒の方が二日酔いしやすいといわれています。


この差は二日酔いの原因であるアセトアルデヒドという物質が代謝される速度の違いにより生まれます。


醸造酒である日本酒には純粋なアルコール成分以外にも多くの成分が含まれているため、酵素が全てを分解し終わるまでに時間がかかります。

その結果二日酔いとして翌日まで動悸やだるさが持ち越されやすいのです。


一方で焼酎の場合、蒸留という工程でアルコール成分以外の物質が大きく減少するため、同じ量のアルコールであってもより早く分解されるといえます。


日本酒と焼酎の共通点




ここまで日本酒と焼酎の違いに着目してご紹介しましたが、もちろんこの2つのお酒には共通点もあります。


それは、「2種類の微生物を活用して生み出されるお酒である」ということです。


麹の種類には違いがありますが、日本酒・焼酎どちらも「麹菌」と「酵母」という異なる微生物の働きが組み合わさることで生まれるお酒です。


これに対してワインは酵母のみを利用して発酵を引き起こして造られているので、使っている微生物という観点では大きく異なるお酒といえます。


焼酎と日本酒の違いを理解してそれぞの魅力を楽しもう


どちらも古くから日本で製造されている日本酒と焼酎は、似ているようで実は違いも多いお酒です。


製造方法などから生まれる違いを知ることで、香りや旨味などの味の違いもより楽しめるのではないでしょうか。


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