日本酒の飲み方 日本酒を知る 投稿日:2023年08月09日(水)

日本酒の飲み方は?美味しく飲む方法やおすすめの銘柄についてご紹介

さくら酒店編集部

「日本酒をもっと美味しく飲む方法はないのだろうか」と悩んでいる方や「今までとは違った飲み方を試してみたい」という方も多いでしょう。
日本酒を普段飲まない方の中には「飲みやすい方法が知りたい」という方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは日本酒を美味しく飲むための方法をご紹介しています。
温度や器など、こだわることで普段とは違った味わいを楽しむことができる方法があります。
おすすめの日本酒銘柄もいくつかご紹介しています。

日本酒とは

日本酒は原料に米が使われている日本特有のお酒です。

日本酒は清酒の1つです。
清酒の定義は法律で決められています。
清酒とは、
1.米・米こうじ・水を原料として発酵させ、こしたもの
2.米・米こうじ・水・清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させ、こしたもの
3.清酒に清酒かすを加え、こしたもの
のいずれかの条件を満たし、かつアルコール度数が22度未満のものを指します。

清酒の中でも原料米に国産米を使用し、日本で製造されたものを「日本酒」といいます。

日本酒の種類

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日本酒は大きく分けると「特定名称酒」と「普通酒」に分類されます。

特定名称酒になるためには以下のような条件があります。

  • 米、米麹、醸造アルコール以外の原料を使用せず、また醸造アルコールの使用量は白米重量の10%以下であること
  • 3等以上に格付けされた玄米、またはそれに相当する玄米を精米して使用していること
  • 米麹の使用割合が15%以上であること

これらの条件を満たすものを特定名称酒、それ以外の日本酒を普通酒と分類しています。

特定名称酒はさらに純米酒、吟醸酒、本醸造酒の3種類に分けられます。
純米酒は米・米こうじ
・水を原料として造られたものです。
吟醸酒と本醸造酒には米・米こうじ・水に加えて醸造アルコールが使用されています。
吟醸酒に使用されている米の精米歩合は60%以下、本醸造酒に使用されている米の精米歩合は70%以下とされています。
精米歩合とは精米して残った米の割合を表したものです。

純米酒、吟醸酒、本醸造酒は製造方法と精米歩合によってさらに合計8種類に分けられます。

純米酒は、

  • 純米大吟醸酒(精米歩合50%以下)
  • 純米吟醸酒(精米歩合60%以下)
  • 特別純米酒(精米歩合60%以下または特別な製造方法)
  • 純米酒

吟醸酒は、

  • 大吟醸酒(精米歩合50%以下)
  • 吟醸酒(精米歩合60%以下)

本醸造酒は、

  • 本醸造酒(精米歩合70%以下)
  • 特別本醸造酒(精米歩合60%以下または特別な製造方法)

以上のように分類されます。
日本酒は種類によって味わいが異なるため、様々な種類の日本酒を試してみるのも楽しいでしょう。

日本酒の飲み方

日本酒はどのように飲めば美味しくいただけるのだろうと気になる方も多いのではないでしょうか。
もちろんそのままでも美味しくいただけますが、ひと工夫することでさらに日本酒本来の美味しさを堪能することができるものも多いです。

温度を変える

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日本酒の温度を変えることによってそれぞれの温度帯で異なる味わいをお楽しみいただけます。

「冷酒」や「燗酒」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
日本酒は温めても冷やしても美味しくいただけるものが多く存在します。

日本酒を冷やしていただく「冷酒」には以下のように温度帯によって異なる名称があります。
また日本酒は常温でも美味しくいただけます。
常温は別名「冷や」とも呼ばれ、温度は15~30℃程度です。
常温の日本酒は風味や米の旨味を感じやすいという特徴があります。
常温におすすめの日本酒や日本酒の保管方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
▶日本酒は常温保存可能?常温で美味しく飲める日本酒もご紹介
日本酒を温めていただく「燗酒」も温度によって異なる名称があります。

名称温度帯特徴
雪冷え5℃前後すっきりとした爽快な喉越しが楽しめる
花冷え10℃前後雪冷えより柔らかく、日本酒特有のキレがより際立つ
涼冷え15℃前後日本酒の香りが引き立ち、季節を問わずに飲みやすい
名称温度帯特徴
日向燗30~35℃やわらかい飲み口、ほんのりとした香りが楽しめる
人肌燗35~40℃人肌と同じくらいの温度で、酒米の香りが引き立つ
ぬる燗40~45℃ふくよかな香りと旨味が引き立つ
上燗45~50℃引き締まった香りとふくらみのある味わいが楽しめる
熱燗50~55℃キレのある味わいが楽しめる
とびきり燗55℃以上最も辛味を感じやすい

熱燗におすすめの日本酒について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
▶熱燗に合う日本酒の選び方とは?おすすめの日本酒20選をご紹介
日本酒は温度が5℃違うだけでも味わいに差が出ると言われています。
様々な温度帯で飲むことで、同じ日本酒でもより自分好みの味わいを発見できるかもしれません。
冷酒でも燗酒でも楽しめる日本酒をご紹介します。

白隠正宗 生もと純米 誉富士

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伝統的な製法である生酛造りで醸された日本酒で、深みのある旨味と軽快な後味という相反する性格の味わいがこの1本でお楽しみいただけます。
10℃前後の花冷えや常温、45度前後の燗酒などおすすめの温度帯が幅広いため、いくつか試してみるのもよいでしょう。

名称白隠正宗 生もと純米 誉富士
蔵元高嶋酒造
アルコール度数15%
使用米誉富士(静岡県産)
精米歩合65%
おすすめの温度帯10℃前後、常温、45℃前後
定価1,540円(税140円)/720ml

七本鎗 純米 玉栄60

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滋賀県の契約農家が育てた玉栄(たまさかえ)を使用し、雄々しく膨らみと厚みを感じさせるボディが特徴的な純米酒です。
15度前後の涼冷えから常温、50℃前後の熱燗まで楽しめる食中酒タイプの日本酒で、後味はキリッとドライな仕上がりとなっています。

名称七本鎗 純米 玉栄60
蔵元冨田酒造
アルコール度数15%
使用米玉栄(滋賀県産契約栽培米)
精米歩合60%
おすすめの温度帯常温(15~20℃)、50℃前後
定価1,540円(税140円)/720ml

七田 純米 山田錦 七割五分磨き

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七田ブランドの代名詞、75%精米の純米酒です。
米を磨かなくとも磨かれた味にするというコンセプトのもと醸された七田 純米は、ボリュームのある旨味と力強さの中に山田錦らしいふくよかな洗練された味わいが表現されています。
12℃程度の花冷えや50℃程度の熱燗がおすすめです。

名称七田 純米 山田錦 七割五分磨き
蔵元天山酒造
アルコール度数17%
使用米山田錦
精米歩合75%
おすすめの温度帯【冷酒】12℃程度 【燗酒】50℃程度
定価1,595円(税145円)/720ml

日本酒を割る

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日本酒はアルコール度数が高くて飲みにくい、日本酒独特の風味が苦手という方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は日本酒を割って飲むことをおすすめします。
割るのにおすすめの日本酒を2種類ご紹介します。
こちらの記事では日本酒の割り方や新感覚の日本酒カクテルについてご紹介しています。
▶新感覚!?どんな方でも楽しめる日本酒カクテルや日本酒の割り方を解説

【ハイボール専用純米酒】飛沫-SHIBUKI- 720ml

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日本酒ハイボールのために造られたハイボール専用純米酒です。
スパイシーでフルーティーな香りが爽やかで、熟成させた日本酒による上品なスモーキーさも感じられます。

名称【ハイボール専用純米酒】飛沫-SHIBUKI-
蔵元株式会社林本店
アルコール度数13%
使用米国産米
精米歩合70%
定価1,760円(税160円)/720ml

北光正宗 特別純米 金紋錦

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幻の酒米「金紋錦」を100%使用した特別純米酒です。
緑茶割りにぴったりで、料理とも相性がよいため、ぜひ食中酒としてお召し上がりください。
こちらの記事では緑茶割りの作り方についてご紹介しています。
▶︎日本酒の緑茶割りはアリ?美味しい作り方とおすすめの日本酒を紹介

名称北光正宗 特別純米 金紋錦
蔵元角口酒造店
アルコール度数15%
使用米金紋錦(長野県木島平村産)
精米歩合59%
おすすめの温度帯5 – 10℃、50 – 55℃
定価1,980円(税180円)/720ml

器にこだわる

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日本酒を入れる器の素材にこだわることも日本酒を美味しくいただく方法の1つです。

ガラス、陶器、磁器などの器の素材、また形状によっても日本酒の味わいや香りが変わります。

日本酒を冷酒でいただく場合は涼やかなイメージのあるガラスの器がおすすめです。
常温や熱燗におすすめの器は磁器や陶器などです。
磁器はすっきりとした口当たり、陶器はやわらかな口当たりになります。

【薄手の白磁】六十餘洲 純米 山田錦

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薄手の白磁でいただくことがおすすめされているのがこの六十餘洲 純米 山田錦です。
福岡国税局主催酒類鑑評会で第1位を獲得、また全米日本酒鑑評会で2年連続金賞を獲得するなど数多くの受賞歴を誇ります。
柔らかい旨味と芯の通った骨格が綺麗なシルエットを描き、万能食中酒としてお楽しみいただけます。

名称六十餘洲 純米 山田錦
蔵元今里酒造
アルコール度数15%
使用米山田錦(長崎県波佐見町)
精米歩合65%
おすすめの温度帯【冷酒】10‐15℃、 【燗酒】50℃前後
おすすめの酒器波佐見焼などの薄手の白磁
定価1,430円(税130円)/720ml

【グラスまたは磁器の平盃】雨後の月 特別純米 十三夜

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アルコール度数は13%と低めに設定された、食事と共に飲みやすい特別純米酒です。
冷やしても温めても美味しくいただくことができます。
冷酒の場合は緑の薄いグラス、燗酒の場合は緑の薄い磁器の平盃がおすすめです。
全国でおよそ60軒ある雨後の月取り扱い店の中でもたった8軒のみが取り扱う希少なお酒です。

名称雨後の月 特別純米 十三夜
蔵元相原酒造
アルコール度数13%
使用米山田錦(兵庫県産)
精米歩合60%
おすすめの温度帯【冷酒】縁の薄いグラス 【燗酒】縁の薄い磁器の平盃
おすすめの酒器波佐見焼などの薄手の白磁
定価2,970円(税270円)/1800ml

【ワイングラス】寒紅梅 純米吟醸 55

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果実のようなフレッシュさが特徴的な純米吟醸酒です。
優しい甘みと程よい酸味を存分に楽しむため、冷やしてワイングラスに注いでいただくことをおすすめします。
開栓後、日を置いても比較的味わいのバランスが崩れにくい点が嬉しいポイントです。

名称寒紅梅 純米吟醸 55
蔵元寒紅梅酒造
アルコール度数15%
使用米山田錦
精米歩合55%
おすすめの温度帯10℃前後
おすすめの酒器小ぶりのワイングラス
定価1,760円(税160円)/720ml

料理と一緒にいただく

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日本酒は料理と一緒にいただくことで真価を発揮するものも多いです。
食事をしながら楽しむお酒は「食中酒」と呼ばれ、飲み疲れしないものや料理と組み合わせることで味わいに相乗効果が生まれるようなものが多く存在します。
食中酒について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
▶食中酒ってどんなお酒?食中酒にぴったりな日本酒もご紹介

伯楽星 純米吟醸

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「究極の食中酒」をテーマに食を引き立てるお酒造りを目指す新澤醸造店の純米吟醸酒です。
食事を邪魔しないよう、香りや甘みを極力抑えて醸されています。
滑らかな口当たりが特徴的で、日本酒初心者にもおすすめの1本です。

名称伯楽星 純米吟醸
蔵元新澤醸造店
アルコール度数15%
使用米蔵の華(宮城県産)
精米歩合55%
おすすめの温度帯10℃前後
定価2,998円(税273円)/1800ml

竹雀 生もと純米 岐阜県産山田錦

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料理と支え合う柱のような酒を目指し、酵母無添加の伝統的な手法「生酛つくり」で醸された純米酒です。
適度な枯れ具合と凝縮感のある旨味、後切れのよさが特長的な1本です。
鍋料理に合う日本酒としても以下の記事で紹介されています。
▶鍋の美味しさを引き立てるおすすめの日本酒10選をご紹介

名称竹雀 生もと純米 岐阜県産山田錦
蔵元大塚酒造
アルコール度数15-15.9%
使用米山田錦(岐阜県揖斐郡池田町産)
精米歩合70%
おすすめの温度帯【冷酒】15℃前後【燗酒】55℃程度
定価1,870円(税170円)/720ml

浅間山 純米 大辛口

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「日本一野菜に合う日本酒」を目指す蔵によって醸された大辛口純米酒です。
辛口は「ドライ」であることを教えてくれるお手本のような日本酒で、コスパもよいため気軽に試しやすいでしょう。
野菜に合うことはもちろん、焼き鳥に合う日本酒としても以下の記事に紹介されています。
▶焼き鳥に合うお酒とは?ペアリングのポイントとおすすめの日本酒をご紹介

名称浅間山 純米 大辛口
蔵元浅間酒造
アルコール度数15%
使用米山田錦
精米歩合60%
おすすめの温度帯5℃前後
定価1,430円(税130円)/720ml

日本酒を飲む際に注意するポイント

日本酒を楽しむためにはいくつか注意しておきたいポイントがあります。
ポイントを知った上で日本酒をいただくことが大切です。

和らぎ水を一緒に飲む

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日本酒を飲む際には必ず和らぎ水も用意しましょう。
日本酒だけを飲み進めてしまうと深酔いしてしまうことも考えられます。
日本酒と和らぎ水を交互に飲むことで深酔いや脱水症状も防ぐことができます。
また和らぎ水を飲むと口をリセットすることもできます。

飲み方のマナーに注意する

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日本酒を注いでもらう機会や注ぐ機会のある方は覚えておきたいマナーがあります。
お酒を注いでもらう際、おちょこは両手で支えることがマナーとなっています。
またお酒を注ぐ際も、徳利を両手で持つことがマナーです。
マナーを意識してお酒の席を楽しみましょう。

まとめ

日本酒には様々な種類があり、それぞれ異なる香りや味わいの特徴を持っています。
日本酒を飲む際には温度や器にこだわったり、割って飲んだりすることもおすすめです。
料理と一緒にいただくことをおすすめしている日本酒も多く存在します。
同じ日本酒でも飲み方によって異なる味わいになることも多いため、多くのパターンを試してご自身に合った飲み方を探すのも楽しいでしょう。

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