日本酒のアルコール度数ってどのくらい?おすすめな飲み方やカクテルも紹介
お酒を楽しむ際にやはり気になるのはアルコール度数ではないでしょうか。
そこで今回は、気になる日本酒の度数は一般的にどの程度なのかを解説します。
また、アルコールの強さを大きく左右する製造方法についてなど、知っておくとお酒の席がもっと楽しくなる豆知識についてもご紹介します。
お酒が苦手な方でも日本酒を楽しむためのポイントもお伝えします。
今回ご紹介する日本酒のアルコール度数にまつわるお話を通して、ぜひ奥深い日本酒の魅力をさらに感じていただければ幸いです。
目次
日本酒のアルコール度数は15%ほど
結論からお伝えすると、市場に出回る日本酒の一般的なアルコール度数は15%〜16%程度です。
ちなみに日本酒は「醸造酒」と呼ばれる種類のお酒で、醸造酒の基本的なアルコール度数は5〜15%です。
醸造酒と蒸留酒の違い
日本酒が含まれる醸造酒と並んで「蒸留酒」というお酒の種類について聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。
実はこの蒸留酒は平均的な度数が25%〜40%と、醸造酒と比較すると非常に度数が高いです。
醸造酒と蒸留酒ではアルコール度数に大きな差がある理由はその製造方法の違いにあります。
醸造酒の製法
醸造酒は穀物や果実に含まれる糖を、酵母を使ってアルコール発酵させ製造するお酒です。
一般的な醸造酒としては米を発酵させる日本酒の他に、ブドウを使って造るワイン、リンゴを使って造るシードル、大麦を使って造るビールなどがあります。
日本酒以外の醸造酒の一般的なアルコール度数は、ワインが12%前後、シードルが2%〜8%程度、ビールが5%前後です。
このことを考慮すると、日本酒は醸造酒の中では比較的アルコール度数が高いお酒であるともいうことができます。
蒸留酒の製法
蒸留酒は、醸造酒を蒸留して製造するお酒です。
蒸留とは具体的には加熱して気化させ、それを再度冷やして取り出すことを意味します。
水よりも沸点が低いというアルコールの特性を活かして醸造酒からアルコールを中心に取り出しているため、自然とそのアルコール度数は高くなっています。
世界で最もアルコール度数の高いスピリタスというお酒もポーランドで生まれた蒸留酒で、その度数はなんと96度という驚異的な高さです。
ウイスキーやブランデー、焼酎、ジン、ラム酒など世界中で数多くの蒸留酒が生み出されています。
日本酒のアルコール度数に決まりはあるの?
市場に出回るお酒のアルコール度数の程度については「酒税法」という法律と関係があります。
酒税法では、お酒を製造方法や原材料、アルコール度数などの基準に則り分類しており、日本酒は「清酒」に含まれます。
この清酒の条件としてアルコール度数22%未満であることが定められているため、日本酒として販売するには必ずアルコール度数が22%未満である必要があります。
ちなみに日本酒と同じ製法で製造されたお酒であってもアルコール度数が22%以上の場合は「雑酒」や「リキュール」に分類されます。
なぜ日本酒は度数が高いのか
醸造酒は蒸留酒と比べてアルコール度数が低いとお伝えしましたが、日本酒は醸造酒の中ではアルコール度数がかなり高いお酒といえます。
同じ醸造酒であるビールが5%程度であることを考えると、15%〜17%である日本酒は3倍以上の度数です。
日本酒のアルコール度数が高い背景には、日本酒ならではの醸造方法があります。
「並行複発酵」という製造方法
米をアルコール発酵する際に「並行複発酵」と呼ばれる製造方法を用いるため、日本酒のアルコール度数は醸造酒としては高い数値になります。
そもそも醸造酒は、原料となる穀物や果実に酵母を加えて発酵を促し、糖をアルコールに変えることで製造されます。
しかしブドウやリンゴなどの果実とは異なり、日本酒の原料である米には糖が含まれていません。
そのため、ワインなどには必要ない、米に麹を加えてデンプンを糖に分解する「糖化」という工程が必要になるのです。
以上の特徴に伴い、醸造酒の製造方法は大きく3つに分類されます。
1つ目は「単発酵」と呼ばれるワインに用いられる方法です。
原材料となる果実にはすでに糖が含まれているので、そこに直接酵母を加えアルコール発酵させます。
2つ目は単行複発酵と呼ばれるビールに用いられる方法です。
始めに麦に麦芽を加えて糖化することで麦汁を造り、さらにその麦汁をアルコール発酵させることでビールが完成します。
そして3つ目が日本酒の製造方法である並行複発酵です
その名の通り糖化とアルコール発酵を1つのタンクで同時におこなう製造方法であり、単発酵・単行複発酵と比べてアルコール生成効率が高いという特徴があります。
この並行複発酵は、ちょっとした変化でアルコール度数やお酒の味わいそのものが大きく変化する職人の腕前が問われる方法でもあります。
高いアルコール度数を持つ日本酒は、受け継がれてきた伝統技術や知恵によってもたらされているといえます。
二日酔いになりにくい?日本酒の飲み方
お酒を楽しむ際に、どうしても二日酔いが気がかりだという方も多いかもしれません。
美味しいお酒を心置きなく楽しむために、二日酔いを防ぎつつお酒を楽しむおすすめの方法をご紹介します。
和らぎ水
ウイスキーなどアルコールの強いお酒を飲む際は、チェイサーを準備するという方も多いのではないでしょうか。
このチェイサーと同様に、日本酒を飲む際に一緒に注文する水のことを「和らぎ水」と呼びます。
適度に和らぎ水も口にすることで、体内のアルコールを薄めたり、体内の水分量を保持して脱水症状を防いだりといった効果が期待できます。
また、料理やお酒の味をいったんリセットすることで、引き続き旨味を味わいやすいともいえるでしょう。
ロックスタイルで楽しむ
日本酒をロックでしっかり冷やして楽しむのも、おすすめです。
温度によって香りや味わいの変化が楽しめる日本酒ですが、ロックにすることでキレが増し、より爽やかですっきりとした甘みが楽しめます。
キンキンの日本酒を少しずつ味わうことで、自然とペースもゆったりになるのではないでしょうか。
また次第に氷が溶け出すことで、水と日本酒が混じり合い生まれる味の変化も感じることができるでしょう。
水で薄まることで、お酒が弱い方でも楽しみやすいアルコール濃度に変わります。
ゆったり楽しみすぎて味が薄まりすぎないよう注意が必要ですが、お酒があまり強くない方でも挑戦しやすい飲み方ともいえます。
ソーダ(炭酸)で割ってみる
近年では「サケ・ハイボール」とも呼ばれる、日本酒にソーダを加えたドリンクを目にする機会も増えてきました。
アルコールを薄めることで二日酔いを防ぎやすいだけでなく、シュワシュワとした炭酸の弾ける喉越しと、日本酒ならではの香りが相まって非常に爽やかな味わいが楽しめると評判です。
割る際には、日本酒に対してソーダが1対2や2対3くらいなど一般的なチューハイやハイボールよりは濃いめでつくるのがおすすめです。
日本酒は醸造酒と比べてアルコール度数が高いとはいえ、チューハイやハイボールに使われる焼酎やウイスキーと比べると半分程度の強さなので、濃いめでも十分飲みやすいです。
また、日本酒ならではの繊細な香りや旨味をしっかり味わうためにも、ソーダの割合は少し控えめにしてみてください。
日本酒カクテルに挑戦
近年若い女性などを中心に人気が高まっている日本酒カクテルは、まだ日本酒の味に慣れていない初心者の方にもおすすめの飲み方です。
合わせるドリンク次第で同じ日本酒でも香りや旨味の感じ方が変わるため、飲み比べて楽しむ方も多いです。
ここではアルコール度数を低めに抑えることができる、おすすめの日本酒カクテルのレシピを3つご紹介します。
サムライ
(画像はhttps://cocktail-f.com/cocktails/49より引用)
日本酒カクテルで最もポピュラーともいえるのがサムライです。
ジンライムの日本酒版で、ライムの香りが日本酒をさらにすっきりと爽やかな味わいに変えるため、日本酒特有の香りにまだ慣れていない方でも挑戦しやすいカクテルです。
材料
・日本酒
・ライムジュース
作り方
氷を目一杯入れたグラスに半分かそれより少し多いくらいの日本酒を注ぐ
ライムジュースをお好みで注ぐ
軽くかき混ぜる
サケニック
名前から少し想像しやすいかもしれませんが、サケニックとは日本酒とトニックウォーターを合わせてつくるカクテルです。
ビールのようにほろ苦く爽やかな味わいを楽しみたい方におすすめの飲み方です。
材料
・日本酒
・トニックウォーター
・ソーダ
・オレンジ(適量)
作り方
氷を目一杯入れたグラスの半分程度日本酒を注ぐ
日本酒と同じくらいの量のトニックウォーターを注ぐ
グラスいっぱいになるまでソーダを注ぐ
オレンジ果汁をお好みの量しぼり入れる
軽くかき混ぜる
スノーマン
(※画像はhttp://blog.livedoor.jp/chitashu_de_kanpai/archives/860758.htmlより引用)
真っ白な見た目から雪だるまに準えてその名がついたスノーマンは、美肌効果も期待できる、ヨーグルトを使ったまさに「大人の飲むヨーグルト」です。
ヨーグルトのまろやかな味わいが日本酒特有の香りをマイルドにするため、日本酒カクテルの中でも非常に飲みやすいです。
ほのかな酸味もあり、朝鮮半島の伝統酒であるマッコリに近い味わいが楽しめます。
材料
・日本酒
・ヨーグルト(飲むヨーグルトの方がダマになりにくい)
・カットレモンもしくはレモン果汁
作り方
あらかじめ冷蔵庫で日本酒を冷やしておく
加糖のヨーグルトもしくは飲むヨーグルトを日本酒4に対してヨーグルトが6になるように注ぐ
お好みでカットレモンをしぼる、もしくはレモン果汁を加える
軽くかまぜる
低アルコールの銘柄を選んでみる
やはり日本酒らしい味わいをそのまま楽しみたい、という方はアルコール度数が低い日本酒を選ぶのもおすすめです。
近頃は低アルコールの飲料がブームとなっており、6%〜12%と低めの日本酒が増えており、旨味と香りをしっかりと楽しめるものが数多く生み出されている注目のジャンルといえます。
日本酒のアルコール度数を理解して日本酒をさらに楽しもう
お酒を飲む際に気になるアルコール度数について、日本酒の製造方法なども交えてご紹介しました。
お酒への耐性は個人差が大きいため、自分の身体と相談しながら美味しく楽しめる範囲で飲むことが大切です。
お酒があまり強くない方は、今回ご紹介した飲み方のポイントをぜひ参考にしてください。
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